
保育士の山川陽子はある日、保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣を自宅まで送り届ける。
日暮旅人と名乗った灯衣の父親はどう見ても二十歳そこそこで、探し物専門の奇妙な探偵事務所を営んでいた。
澄んだ目をした旅人と、人形のように美しい灯衣。名字の違う不思議な親子に興味を惹かれた陽子は、たびたび探偵事務所を訪れ、旅人が持つ能力を知ることになる。
音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み。旅人は、これら目に見えないモノを“視る”ことで事件を解決しているというが――?
これは、目に見えないモノを視る力を持った探偵・日暮旅人の、『愛』を探す物語。
目に見えないモノを視ることができる探偵。名字の違う娘と暮らしながら、探偵事務所を営んでいる。ある事件で視覚以外の感覚をすべて失うこととなった。
名字の違う旅人の娘。血の繋がりはない。人形のように美しい顔をしており、大人顔負けの発言をする。陽子曰く天使の仮面を被った小悪魔。陽子の保育園の園児。
灯衣が通う保育園の保育士。不器用な旅人と意地っ張りな灯衣のことが心配で、お節介を焼くため探偵事務所を訪れる。澄んだ哀しい目をした旅人に惹かれている。
旅人を「アニキ」と慕う青年。通称ユキジ。旅人のパートナーとして探偵事務所を手伝っている。外見はホストかチンピラといった風情だが、意外と人情家でもある。
第1弾『探偵・日暮旅人の探し物』
第2弾『探偵・日暮旅人の失くし物』
第3弾『探偵・日暮旅人の忘れ物』
第4弾『探偵・日暮旅人の贈り物』
第5弾『探偵・日暮旅人の宝物』
第6弾『探偵・日暮旅人の壊れ物』
第7弾『探偵・日暮旅人の笑い物』
第8弾『探偵・日暮旅人の望む物』
作/山口幸三郎
絵/太平洋海
キャラクターデザイン/煙楽
文字が大きくなり、漢字にふりがなが入り、お子様にも読みやすくなりました。
太平洋海による描き下ろしカバー、挿絵を新規収録。
山口幸三郎
1983年生まれ。福岡県出身。2008年に第15回電撃小説大賞〈選考委員奨励賞〉を受賞。2009年、受賞作『神のまにまに!』で電撃文庫よりデビュー。他の著作には『ハレルヤ・ヴァンプ』(電撃文庫)がある。
大切にされてきた物には、人の想いが宿る―― 目に見えないモノが視える旅人は、依頼者と真正面から向きあい、そして彼らの心に触れていきます。旅人と出会った人々は、大事なものに気づき、それを取り戻すことができます。しかし旅人は、ふとした時にその心の深淵をのぞかせることも。それは、彼のある過去が理由で――。本作の魅力は、やはり主人公である哀しい目をした探偵・旅人ではないでしょうか。彼が“愛”を見つけ出せるのか――、ぜひその行方を見届けていただきたいです。
漫画/すがはら竜 原作/山口幸三郎
キャラクター原案/煙楽
音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み。これら目に見えないモノを視ることで事件を解決していく優しき探偵、旅人。彼の目は『愛』すら映すことができる――。探偵・日暮旅人の『愛』を探す物語が、コミックになって皆様のもとに『愛』をお届けします。
作画/上田キク 原作/山口幸三郎
キャラクターデザイン/煙楽
『愛』を探す探偵・日暮旅人が人と人とのつながりを見つめる特別編。
日暮旅人と増子すみれがデート!? 衝撃の光景を目撃した千花は、彼らの尾行を開始するが……? シナリオは原作者・山口幸三郎による全編書き下ろし。
作画/上田キク 原作/山口幸三郎
キャラクターデザイン/煙楽
目に見えないモノを視ることができる探偵・旅人の物語を女刑事・増子すみれ目線で様々な事件を紐解くスピンオフコミック!!
この作品だけの山口氏原案の新キャラも登場!! 原作では味わえない面白さをコミックでどうぞ。
著/山口幸三郎
天保院京花には、俗に言う『第六感』が備わっている。でも実際は、人よりちょっとだけ、目がおかしくて、耳が変で、鼻が異常で、舌が特殊で、肌が異様なだけ――。廃墟の洋館で起きた殺人事件。現場に集まったのは、霊感女子高生の京花、トラブルメーカーな元女装少年の人理。不良出身の熱血刑事・竜弥、そして、麗しきナルシスト霊能者の行幸。喪服を纏った女子高生・京花が、おかしな奴らと『謎』に挑むとき、事件は意外な結末を迎える――!
著/山口幸三郎
デブ猫らっきょのご主人・千川兆介は、しがないサラリーマン。らっきょだけが知る課長の秘密は、「傷」に触れると記憶が読めるという地味な超能力があること。だけど課長に関わった人々は皆、なぜだかちょっぴり救われるのであった。